住宅ローン借り換えで名義変更すると贈与税は発生する?税負担ゼロの手順まとめ

「住宅ローン借り換えと同時に名義を配偶者に変えたいけれど、贈与税がかかるって本当?」
名義変更で思わぬ税金が発生したら…と心配で動けずにいませんか?

大丈夫です。この記事では、贈与税をゼロに抑えて名義変更するための具体的なステップを、FPである私と一緒に確認していきましょう。


目次

名義変更で贈与税が発生する3つのパターン

住宅ローンの借り換えにあわせて名義を変更する際、次のようなケースでは贈与税が発生する可能性があります。

  • 住宅の持分を無償で配偶者や親に移す場合
  • 住宅ローンの返済を他人が代わりに負担する形になる場合(実質的な贈与)
  • 親子間などで、時価より著しく低い金額で譲渡する場合

これらは、知らなかったでは済まされないケースもあります。

たとえば、「相続税法第21条の3」により、住宅などの財産を無償または著しく安い価額で譲渡した場合、それが贈与とみなされます。
また、国税庁のタックスアンサー(No.4408)でも、住宅の持分変更は贈与の対象になり得ると明記されています。


贈与税がかからない名義変更の手順(5ステップ)

ステップ①:持分割合を評価証明で確認しよう

背景リスク:持分のバランスを曖昧なまま変更すると、無償譲渡とみなされ贈与税のリスクが生まれます。

アクション

  • 固定資産評価証明書を市区町村で取得する
  • 現在の登記簿謄本(全部事項証明書)を法務局で入手する
  • 持分と評価額が対応しているかチェック

私が対応したご夫婦も、1/2ずつに均等登記していたつもりが、評価額では大きな差がありました。


ステップ②:借り換え先の金融機関に「持分変更の意向」を伝えよう

背景リスク:借り換え先によっては名義変更を許可しない場合があります。

アクション

  • 金融機関に名義変更の目的を正直に伝える
  • 必要な書類(登記簿・評価証明など)を準備
  • 同意が得られる場合、借り換えと同時に名義変更手続きを進める

あるご夫婦は、事前に相談していたおかげで、スムーズにローン名義と持分変更ができました。


ステップ③:ローン返済割合と持分を一致させよう

背景リスク:「ローン返済は片方だけ・持分は1/2ずつ」というケースは“返済分の贈与”に該当します。

アクション

  • 借入契約書に返済割合を明記
  • 住宅ローン控除の適用可否も確認
  • 持分と返済のバランスを税理士やFPに相談

実際に、夫が全額返済していたのに妻の持分が1/2で、贈与認定された例もありました。


ステップ④:配偶者控除を活用する場合は贈与契約書を作成しよう

背景リスク:控除の適用には、贈与の意思を示す文書が必要です。

アクション

  • 贈与契約書を公正証書で作成(または自筆でも可)
  • 不動産の詳細・贈与日・当事者の署名を記載
  • 登記前に作成するのが鉄則

登記後に慌てて贈与契約書を作ったご夫婦は、税務署に否認されかけました。


ステップ⑤:登記変更と確定申告をセットで準備しよう

背景リスク:登記だけで満足してしまい、税務処理を怠ると、後日ペナルティ対象に。

アクション

  • 登記変更は司法書士に依頼(費用は数万円〜)
  • 贈与税の申告が必要な場合は期限内(翌年2月1日〜3月15日)に対応
  • 非課税特例の適用には、添付書類も忘れずに

あるケースでは、登記は済んでいたのに申告漏れで延滞税が発生していました。


実例3 ケース(税負担ゼロで名義変更に成功)

Case①:妻の単独名義→夫婦共有へ変更(共働き)

状況:新築当初、住宅ローンは妻単独で組んだが、借り換えで夫も名義に加えたい
対応:ローン残高の50%を夫が負担、持分も1/2ずつ登記し直し
結果:返済と持分が一致したことで贈与税ゼロに

「FPさんにステップを教えてもらえて、本当に安心できました」(30代夫)


Case②:親からの援助で住宅を購入した子ども夫婦

状況:親が資金援助し、親名義で買った家を子どもに名義変更したい
対応:住宅取得資金の非課税特例を活用+贈与契約書を作成
結果:1,000万円の持分移転でも非課税に

「税務署にも相談しましたが、事前準備でスムーズでした」(40代娘)


Case③:離婚による住宅ローン名義の片方削除

状況:離婚後に元妻の名義を抹消し、夫単独でローンを借り換え
対応:財産分与と明記した協議書を作成+登記変更
結果:贈与ではなく財産分与扱いになり非課税

「協議書の文言を専門家に確認して正解でした」(50代夫)


注意! 贈与税が発生した失敗談と回避策

  • 持分を安易に1/2ずつにしたケース
    回避策:返済割合や資金負担を事前に明確にし、登記内容と一致させる
  • ローン残債を無視して名義変更したケース
    回避策:残債部分も含めた「経済的負担」を考慮して判断
  • 配偶者控除を使ったのに契約書を作っていなかった
    回避策:贈与契約書は必須、登記前に作成を

FPの私が提案する「名義変更×借り換え」の鉄則

  • 配偶者控除2,000万円を活用するなら、贈与契約書を登記前に作成
  • 住宅取得等資金の非課税特例を使うなら、年齢・用途・期限を要確認
  • 税務署相談は事前予約制。書類持参で具体的に相談しよう

そして何より、「持分×残債×評価額」の3点セットで判断するのが、税リスクを避ける鍵です。


まとめ

  • 固定資産評価証明と登記簿で持分の確認を
  • 金融機関に名義変更の可否を必ず相談
  • 贈与契約書を忘れずに、登記前に作成

正しい手順で、家計と家族の安心を守りましょう。

住宅ローン借り換えを検討中なら、【2025年最新】住宅ローン借り換えで損してない?比較が面倒な人こそ使うべき無料シミュレーションも併せてチェックを。


FAQ

Q: 名義変更するとき、夫婦間でも贈与税がかかるのでしょうか?
A: 配偶者でも条件次第でかかりますが、正しく手順を踏めば大丈夫です。

Q: 持分を1/2にすれば問題ないですよね?
A: 単純な1/2ではなく、返済割合や評価額に応じた判断が必要です。

Q: 贈与税の申告をしないとバレることはあるのでしょうか?
A: 登記やローン情報から税務署が把握する可能性は高く、注意が必要です。

Q: 税務署に相談したら手続きが面倒になるのでは?
A: むしろ事前に相談すれば安心です。予約制なので準備して行きましょう。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!

コメント

コメントする

CAPTCHA



reCaptcha の認証期間が終了しました。ページを再読み込みしてください。

目次