借り換えは住宅ローン実行から1年以内でもアリ?金利差で判断するシミュレーション方法

「住宅ローンを組んでまだ1年。けれど最近の低金利ニュースを見るたびに“今すぐ借り換えた方が得かも?”とソワソワ……」。そんな揺れる気持ちを抱えていませんか?

本記事では、金利差で判断する具体的なシミュレーション方法と、1年以内でも失敗しないコツをFP目線で解説します。
一緒に“金利差で迷わない判断基準”を作っていきましょう。


目次

1年以内借り換えのメリット・デメリット

住宅ローンは長期間の契約。数十万円単位の損得があるからこそ、たとえ1年しか経っていなくても、「このままでいいのかな?」という不安が出てくるのは当然です。

メリット

  • 金利が下がった今を逃さずタイムリーに反映できる
  • 長期で見ると支払利息が大幅に軽減される可能性
  • 借入条件を見直すことで毎月の返済額が下がることも

たとえば、金利が0.5%下がっただけで、総返済額が100万円以上軽減されるケースもあります。

デメリット

  • 繰上げ返済手数料が発生する可能性あり
  • 事務手数料・登記費用など初期費用が再度必要
  • 審査や書類提出など心理的・時間的なコストが2回分

これらのコストが金利差によるメリットを上回ると、借り換えの意味が薄れてしまいます。


金融商品販売法第3条では、金融機関に対し「顧客の利益を損なわない適切な情報提供」が義務づけられています。

各銀行の契約書には「繰上げ返済特約」が定められており、固定金利型では「返済期間中の全額返済には○万円の手数料」などの条件が明記されています。
つまり、“1年以内の借り換え”自体はルール違反でも不当でもありません。


金利差で判断するシミュレーション方法(3ステップ)

数字と向き合うことで、感情に流されず「納得できる判断」ができます。
以下の3ステップを順番に進めてみましょう。

ステップ①:繰上げ返済手数料をまず確認

借り換え前に確認すべきは「今のローンを途中完済するための費用」です。
思った以上にこの金額が大きい場合、借り換えのメリットが薄れることもあります。

具体的な確認ポイント:

  • 契約書または銀行サイトの返済条件を読む
  • 固定金利期間中かどうかをチェック
  • 全額返済・一部返済の手数料を確認

「契約時に受け取った書類、実はまだ封も開けていませんでした…」というお客様もいました。


ステップ②:金利差×残高で利息軽減額を試算しよう

次に、金利差が実際に「いくらの差」になるかを計算しましょう。
感覚ではなく“数字”で把握することが大切です。

具体的なチェック項目:

  • 現在のローン残高(例:2,800万円)
  • 残り返済年数(例:34年)
  • 現在の金利と、借り換え先の金利(例:1.2%→0.8%)

無料の借り換えシミュレーターを使えば、差額を一目で確認できます。

「たった0.4%と思ってたけど、35年で見たら80万円も違いました!」というご相談者もいました。


ステップ③:費用と差額を“天秤”にかけて判断

最後に、借り換えにかかるコストと、軽減される利息の差を比較します。
金額だけでなく、回収にかかる年数を確認するのが大事です。

比較するポイント:

  • 諸費用の総額(登記・手数料・印紙代など)
  • 利息軽減額との差(+なら前向きに検討)
  • 諸費用回収にかかる年数(目安:3年以内)

「費用20万円に対し、5年で60万円お得。3年目で回収できそうなので決断しました」という例も。


実例3 ケース(1年以内で得した/見送った判断基準)

Case①:年収700万円/残債3,000万円/固定→変動で借り換え

  • 金利差:1.4%→0.6%
  • 利息軽減:150万円以上
  • 費用:30万円、回収見込み:2年半

“決め手は「諸費用を差し引いても100万円以上得だった」点でした”


Case②:共働き・子育て中/残債2,500万円/変動→変動で検討

  • 金利差:0.3%
  • 利息軽減:約30万円
  • 諸費用:約25万円→回収見込み6年以上

“思ったより差が少なくて「今じゃなくていいか」となりました”


Case③:定年10年前の単身世帯/残債1,000万円

  • 金利差:0.5%
  • 残り年数:12年
  • 利息軽減:20万円程度、費用:15万円

“残り期間が短く「手続きの負担に見合わない」と判断しました”


FPの私が提案する「1年以内でもOKなライン」

借り換えは早いほど効果が大きくなりますが、全員に勧められるわけではありません。
下記の3段階の“判断ライン”を参考にしてください。

◎ 積極的に検討すべき条件

  • 金利差が0.7%以上
  • 返済期間が20年以上残っている

→ 金利の影響が大きいため、費用回収も早い傾向にあります。

○ 条件付きで検討してよいケース

  • 諸費用が30万円未満
  • 費用を3年以内に回収見込みあり

→ 長期で見れば効果が出やすく、手続きの負担が軽ければ“アリ”です。

△ 焦らなくてOKな場合

  • 団体信用生命保険の健康審査に不安がある
  • 現在の金利がすでに低い(変動0.5%台など)

→ 無理に進めるより、今の条件を活かす選択肢も大事です。

「費用回収年数」を必ずチェックして、自分に合った判断をしましょう。


まとめ & CTA

今すぐできる3つのこと:

  • 契約書で「繰上げ返済手数料」を確認する
  • 無料シミュレーターで金利差による差額を算出する
  • 諸費用が回収可能か、期間で比較してみる

最短1年でも、“数字が味方”なら動いてみましょう。

より詳しくシミュレーションをしたい方は、【2025年最新】住宅ローン借り換えで損してない?比較が面倒な人こそ使うべき無料シミュレーションをご覧ください。


FAQ

Q: 1年以内の借り換えって、やっぱり早すぎるのでしょうか?
A: 大丈夫です。費用と金利差のバランスによっては、早いほど得なケースもあります。

Q: 今の金利でも低いはず…それでも借り換える意味はありますか?
A: 金利差が小さいと効果が薄いことも。試算して「3年以内に回収できるか」がポイントです。

Q: 審査が通るか不安ですが、申し込んで大丈夫でしょうか?
A: 体調や収入に大きな変化がなければ、再審査のハードルはそこまで高くありません。

Q: 住宅ローン控除との兼ね合いが気になります…
A: 借り換え後も条件を満たせば控除継続できます。税務署やFPに相談すると安心です。

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