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保育園の種類と選び方
まず、保育園には大きく分けて以下の種類があります。
認可保育園
国の基準を満たしており、自治体が運営・監督する保育園。
- 公立保育園:自治体が運営。比較的安価。
- 私立保育園:社会福祉法人や企業が運営。公立より設備が充実していることも。
認可外保育園
認可基準を満たしていないが、独自の特色を持つ保育園。
- 企業主導型保育園:企業が従業員向けに設置。地域の一般児童も入園可。
- ベビーホテルや託児所:24時間営業や夜間保育対応の施設も。
小規模保育園
0歳~2歳児対象。少人数制で家庭的な保育を提供。
3歳以降は認可保育園や幼稚園へ転園が必要。
幼稚園・こども園
- 幼稚園:3歳~5歳児対象。教育色が強い。
- 認定こども園:保育と教育の両方を提供。保育園と幼稚園の中間的な存在。
認可保育園とは?
認可保育園の定義
国が定めた 「児童福祉法」 に基づき、 都道府県や市区町村(自治体)から認可 を受けている保育園です。
自治体が運営管理をしており、基準を満たした施設のみが「認可保育園」となります。
認可保育園の基準(厚生労働省が定めた基準)
認可を受けるには、以下の 厳しい基準 を満たす必要があります。
項目 | 基準 |
---|---|
保育士の数 | 0歳児3人につき1人、1~2歳児6人につき1人、3歳児20人につき1人 など |
園庭の有無 | 原則として必要(都市部では例外あり) |
保育室の広さ | 乳児3.3㎡/人、幼児1.98㎡/人以上 |
給食提供 | 義務あり(栄養士が管理) |
保育時間 | 原則8時間以上(延長保育もあり) |
防災・安全対策 | 避難訓練の実施、防火管理の徹底 |
認可保育園のメリット・デメリット
✅ メリット
- 保育料が安い(自治体の補助あり)
- 基準が厳格なので、安全で質の高い保育
- 3~5歳は保育料無償化
- 自治体の監査が入るため透明性が高い
- 給食提供が標準で栄養バランスが考えられている
❌ デメリット
- 申し込みが自治体を通すため、待機児童が多い
- 入園選考が点数制(指数)で、希望しても入れないことがある
- 園ごとの柔軟性が低く、延長保育の時間が限られる場合も
- 自治体によっては認可園が少ない地域もある
認可外保育園とは?
認可外保育園の定義
国の基準を 満たしていない(または満たしていても認可を受けていない) 保育施設のこと。
ただし 「無認可」=質が悪い というわけではなく、認可外でも優れた保育園は多く存在します。
認可外保育園の種類
認可外保育園には、以下のような種類があります。
種類 | 特徴 |
---|---|
企業主導型保育園 | 企業が運営。認可に近い基準で補助金あり。一般の子も利用可 |
ベビーホテル | 夜間・休日保育が充実(24時間対応の施設も) |
インターナショナルスクール | 英語教育やバイリンガル保育が中心 |
モンテッソーリ・シュタイナー系 | 独自の教育方針で運営される園 |
認可外保育園の基準
認可外保育園は 自治体の基準を満たす必要はない ものの、最低限の監査や指導はあります。
- 保育士の配置基準が緩い
- 園庭がない園も多い
- 保育室の広さや設備基準が異なる
- 給食の義務がない(お弁当持参の園も多い)
認可外保育園のメリット・デメリット
✅ メリット
- 申し込みが早い者勝ち!選考なしで入れる場合が多い
- 独自の教育方針(英語・体操・アートなど)を持つ園もある
- 開園時間が長く、夜間・土日も対応している場合が多い
- 自治体を通さず直接申し込みができる
- 小規模な園が多く、アットホームな雰囲気
❌ デメリット
- 保育料が高い(補助が少ない)
- 園によって保育の質にバラつきがある
- 給食がない場合、お弁当持参が必要
- 園庭や広い遊び場がないことも多い
- 保育士の配置が少ない場合がある(資格がない人が保育する場合も)
認可と認可外、どちらがいい?
どちらがいいかは 家族のライフスタイル や 住んでいる地域の状況 によります。
項目 | 認可保育園 | 認可外保育園 |
---|---|---|
保育料 | 安い(自治体の補助あり) | 高い(補助が少ない) |
入園の難しさ | 申し込み多数で競争激しい | 申し込みがスムーズ |
保育の質 | 国の基準を満たしている | 園による差が大きい |
開園時間 | 標準的(8:30~18:30) | 長時間・夜間保育あり |
給食 | あり(栄養士管理) | なしの園も多い |
特色 | 一般的な保育 | 英語・モンテッソーリなど独自の方針あり |
認可外でも保育料の補助が受けられる場合がある!
2019年の「幼児教育・保育の無償化」 により、認可外保育園でも 一部補助 を受けることができます。
補助額の例
- 認可外保育園を利用する場合
- 3歳~5歳 → 月42,000円まで補助
- 0歳~2歳(住民税非課税世帯) → 月42,000円まで補助
- 企業主導型保育園 → 認可に近い補助制度あり
ただし、 認可外保育園を利用する場合は、自治体に申請が必要 なので注意しましょう!
どんな家庭にどちらが向いている?
✅ 認可保育園が向いている人
- 保育料を抑えたい
- 自治体の基準を満たした保育環境を求める
- 働いていて「指数」が高い(フルタイム勤務)
✅ 認可外保育園が向いている人
- すぐに保育園に入れたい
- 独自の教育(英語・スポーツ・アートなど)を受けさせたい
- 夜間や土日保育を利用したい
- 認可保育園の待機が長い地域に住んでいる
教育の方針や子供の気持ち、通いやすさなど総合的な要素から判断することが大事です
保育園の入園申請に関する重要なポイント
保育園の申込スケジュール
認可保育園は自治体ごとに申し込みの時期が決まっています。
- 10月~11月:申し込み開始(多くの自治体)
- 12月~1月:選考
- 2月~3月:結果通知
- 4月:入園開始
途中入園も可能ですが、定員が埋まっていると難しいため、早めの申し込みが重要です。
申し込みに必要な書類
- 住民票
- 就労証明書(雇用主に発行してもらう)
- 自営業者は開業届や確定申告書
- 育休復帰予定者は復帰証明書
- ひとり親の場合は離婚届受理証明書や児童扶養手当証明書
保育園の選び方とチェックポイント
立地・通いやすさ
- 送り迎えのしやすさ(自転車、ベビーカー、車など)
- 駐車場の有無
- 仕事先との距離
保育方針
- モンテッソーリ教育、異年齢保育、英語教育など独自の特色
- 食事の提供(給食・お弁当)
- オムツ持ち帰りの有無
- 保育士の対応(見学時の雰囲気)
園の設備
- 園庭の有無(都市部はない場合も)
- 防犯対策(施錠、監視カメラ)
- 遊具や室内環境の安全性
認可保育園の保育料
認可保育園の保育料の決まり方
認可保育園の保育料は、自治体が定める「保育料基準表」に基づいて決まるため、全国一律ではありません。しかし、基本的な計算方法はどの自治体も共通しています。
【決定要素】
- 世帯の住民税(市民税)所得割額(前年の所得を基に計算)
- 子どもの年齢(0~2歳は高め、3歳以上は無償化対象)
- 兄弟姉妹の保育園利用状況(2人目以降の割引あり)
- 自治体ごとの保育料基準(市区町村ごとに異なる)
【保育料の目安(月額)】
年収(目安) | 住民税所得割額 | 0~2歳児 | 3歳児~5歳児 |
---|---|---|---|
300万円未満 | 約1万円以下 | 5,000円~15,000円 | 無償 |
400万円 | 約10万円 | 20,000円~30,000円 | 無償 |
600万円 | 約20万円 | 30,000円~50,000円 | 無償 |
800万円 | 約40万円 | 50,000円~70,000円 | 無償 |
※ 3歳~5歳児は保育料無償化対象(給食費などは別途負担)。
3~5歳の保育料無償化
2019年10月から「幼児教育・保育の無償化」が開始され、認可保育園に通う 3歳~5歳児は保育料が無料 になりました。
- 給食費(主食費・副食費)は実費負担(月額4,000~5,000円程度)
- 低所得世帯(住民税非課税世帯)は給食費も無料
兄弟姉妹割引
- 2人目は半額
- 3人目以降は無料(所得制限あり)
認可外保育園の保育料
認可外保育園の保育料は、施設ごとに異なり、自治体の設定がないため自由に決められるのが特徴です。
認可外保育園の保育料の相場
種類 | 0歳~2歳児(月額) | 3歳~5歳児(月額) |
---|---|---|
一般的な認可外保育園 | 50,000円~100,000円 | 30,000円~80,000円 |
企業主導型保育園 | 30,000円~80,000円 | 10,000円~50,000円 |
インターナショナルスクール系 | 100,000円~200,000円 | 50,000円~150,000円 |
ベビーホテル・夜間保育 | 1時間あたり1,000円~2,500円 | 1時間あたり800円~2,000円 |
認可保育園と比べて 割高 ですが、その分 開園時間が長い・独自の教育カリキュラムがある・少人数制 などのメリットがあります。
認可外保育園の補助金(無償化)
認可外保育園も、条件を満たせば保育料の一部補助(無償化)を受けられます。
世帯の状況 | 0~2歳児 | 3~5歳児 |
---|---|---|
住民税非課税世帯 | 月42,000円まで補助 | 完全無償化 |
住民税課税世帯 | 補助なし | 月37,000円まで補助 |
ただし、自治体によって補助を受けるための要件(就労証明など)が異なるため、必ず自治体に確認する必要があります。
追加でかかる費用
保育料以外にも、給食費やイベント費用などの追加費用 が発生することがあります。
給食費
- 認可保育園:
- 0~2歳児:保育料に含まれることが多い
- 3~5歳児: 主食費・副食費が実費負担(月4,000~5,000円)
- 認可外保育園:
- 全額自己負担(弁当持参の場合も)
延長保育料
- 18時以降は追加料金(1時間あたり500~1,500円)
その他の費用
項目 | 費用の目安 |
---|---|
入園料(認可外) | 10,000円~50,000円 |
教材費・行事費 | 年5,000円~20,000円 |
制服・体操服(私立園) | 10,000円~30,000円 |
送迎バス費用 | 月3,000円~10,000円 |
保育料の支払い方法
保育料の支払いは、口座引き落とし・クレジットカード・現金払い などがあります。
保育園の種類 | 支払い方法 |
---|---|
認可保育園 | 口座引き落とし(自治体) |
認可外保育園 | 口座引き落とし・クレジットカード・現金 |
保育料を抑えるための工夫
住民税の節税
- 保育料は住民税所得割額で決まるため、ふるさと納税や扶養控除を活用すると負担を抑えられる。
企業主導型保育園を活用
- 認可外でも、企業主導型保育園なら補助があるため、安く利用できる。
自治体の補助制度を活用
- 自治体によっては独自の保育料補助制度あり!
- 例:「低所得世帯の保育料補助」「多子世帯の追加補助」など
保育園の入園審査の基本(点数制度の仕組み)
- 点数(指数)が高いほど、保育園に入りやすい!
- フルタイム共働き家庭が最も点数が高く、有利
- 自治体によって基準が異なるため、自治体のHPで詳細を確認するのが重要
保育園の入園選考基準(指数表)
各自治体が公表する 「保育の必要性指数表」 に基づいて、保護者の状況に応じた点数(指数)が付与されます。
両親の就労状況
保育の必要性は 勤務時間の長さ や 労働形態 によって決まります。
勤務状況 | 点数(目安) |
---|---|
フルタイム勤務(週5日・1日8時間以上) | 40~50点 |
時短勤務(1日6時間以上) | 35~40点 |
パート勤務(1日4時間以上) | 25~35点 |
在宅ワーク・フリーランス(条件あり) | 20~40点 |
求職活動中(ハローワーク登録必須) | 10~15点 |
育休中(下の子が生まれたばかり) | 0~10点 |
➡ 両親ともにフルタイムで働いていると高得点!
ひとり親家庭・その他の特別加点
状況 | 加点(目安) |
---|---|
ひとり親家庭(母子・父子) | +10~15点 |
障害や疾病のある保護者 | +10~20点 |
兄弟姉妹がすでに同じ園に通っている | +5~10点 |
祖父母と同居していない(遠方) | +3~5点 |
兄弟で同時入園を希望 | +5点 |
兄弟の有無
子どもの状況 | 加点(目安) |
---|---|
すでに兄姉が同じ園に通っている | +5~10点 |
兄弟が同時に申し込み(双子など) | +5点 |
兄弟が別の保育園に通っている(分離入園) | +3~5点 |
保育に欠ける状況
家庭の状況 | 加点(目安) |
---|---|
保護者が病気・障害を持つ | +10~20点 |
介護が必要な家族がいる | +10点 |
生活保護世帯・低所得世帯 | +5~10点 |
ひとり親家庭やすでに兄姉が通っている場合は優遇されたり、家庭の状況によっては加点される場合がある!
指数」の合計で順位が決まる
【例】共働き家庭(フルタイム)の場合
項目 | 点数 |
---|---|
父(フルタイム勤務・8時間以上) | 40点 |
母(フルタイム勤務・8時間以上) | 40点 |
兄姉がすでに同じ園に通っている | +10点 |
祖父母が遠方(育児支援なし) | +5点 |
合計 | 95点 |
➡ 指数が高ければ高いほど、入園できる可能性が高まり、このケースだと優先して入園できる可能性が高いですね
入園できるかどうかのボーダーライン
指数の ボーダーライン(最低必要点数) は 地域や年度ごとに異なる ため、一概には言えませんが、以下のような目安があります。
地域 | ボーダーライン(目安) |
---|---|
待機児童が多い地域(東京都23区・大阪市など) | 85~100点 |
中規模都市(横浜市・名古屋市・神戸市など) | 70~90点 |
待機児童が少ない地域(地方都市・郊外) | 50~70点 |
➡ 待機児童が多い地域では、フルタイム共働きでも100点近く必要になることも!
保育園に入るための戦略(指数を上げる方法)
両親ともにフルタイム勤務にする
➡ 「共働きフルタイム」が最も点数が高い!
- 育休中の場合は、早めに復帰することで点数を上げる
- 時短勤務をせず、できるだけフルタイムに近い形で働く
祖父母の援助がないことを証明する
➡ 「祖父母が近くにいると落選する」というケースもあるため、遠方に住んでいる証明を提出 すると加点される自治体もある。
兄弟姉妹を同じ保育園に通わせる
➡ すでに兄姉がいると優先度が高くなる!
第1希望の保育園だけでなく、第2・第3希望も出す
➡ 人気の園だけを希望すると落選しやすいため、 複数の保育園に申し込む ことで入園のチャンスを増やす。
小規模保育園・認可外を利用し、途中入園を狙う
➡ 0~2歳児の 「小規模保育園」 は入りやすく、3歳以降に 「連携保育園」 にスムーズに移行できる場合も。
もし落選したら?(対策)
キャンセル待ち(2次募集)に申し込む
➡ 1次募集で入れなくても、年度途中で空きが出ることがあるため キャンセル待ち登録 をしておく。
認可外保育園を利用しながら、次回の申し込みを狙う
➡ 認可外保育園を利用すると、翌年の申し込み時に 「保育の必要性」 が認められやすくなる。
企業主導型保育園・小規模保育を検討
➡ 企業主導型保育園 は比較的入りやすく、保育料補助もある。
認可外保育園には「点数(指数)」制度はない!
認可保育園と違い、認可外保育園には点数制度(指数)による審査はありません。そのため、申し込んだ順や園の方針によって入園が決まります。
認可外保育園の入園基準
認可外保育園では、基本的に 申し込み順 や 保育方針 によって入園が決まります。自治体の点数制度を利用せず、以下の基準で受け入れが行われます。
先着順・申し込み順
- 定員に空きがあればすぐに入園可能
- 空きがない場合はウェイティングリスト(キャンセル待ち)に登録
- 人気のある園は申し込み開始日にすぐ埋まることも
面談・選考基準
一部の認可外保育園では、独自の選考基準や面談 を設けている場合があります。
- 教育方針(英語・モンテッソーリ・体育教育など)に合う家庭を優先
- フルタイム共働き世帯を優先する園もある
- 保護者の職業(医療従事者・夜勤勤務など)を考慮することも
優先枠(企業主導型・会員制など)
- 企業主導型保育園:提携企業の従業員の子どもが優先的に入れる
- インターナショナルスクール系:家庭での英語環境がある子どもを優先する場合あり
- 病児・夜間保育系:夜間勤務者(看護師・介護職など)を優先することも
認可外保育園の申し込み方法
認可保育園と異なり、自治体を通さずに直接申し込み をするのが特徴です。
申し込み手続き
- 保育園に直接連絡し、空き状況を確認
- 見学・説明会に参加
- 申込書の提出(必要書類:母子手帳・健康診断書・勤務証明など)
- 選考(面談ありの場合も)
- 入園決定後、入園金・保育料の支払い
申し込みのタイミング
- 年度途中でも入園できることが多い
- 4月入園の申し込みは前年の秋~冬頃に開始
- 人気園は早めに申し込まないとすぐ満員になる
認可外保育園の保育料と補助制度
認可外の保育料は高め
- 0~2歳児:月5万~15万円
- 3~5歳児:無償化の補助あり(上限37,000円)
- 企業主導型保育園は比較的安価(3~7万円程度)
認可外保育園の無償化補助
- 3~5歳児は無償化対象(最大37,000円補助)
- 0~2歳児は住民税非課税世帯なら最大42,000円補助
- 自治体によって追加補助がある場合も
認可外保育園のメリット・デメリット
✅ メリット
- 点数制度がなく、入園しやすい
- 申し込んだ順で決まるため、すぐに空きがあれば入れる
- 認可保育園の入園待ちの間の利用が可能
- 夜間・土日保育など、柔軟な対応がある
- 独自の教育カリキュラム(英語・モンテッソーリなど)が充実している園も
❌ デメリット
- 保育料が高い
- 自治体の監督基準が認可保育園より緩いため、保育の質に差がある
- 給食がない場合があり、お弁当持参が必要な園も
- 園によっては途中退園しづらい場合も
認可外保育園を利用しながら認可保育園を狙う戦略
認可保育園の入園が厳しい場合、 認可外を利用しながら翌年の認可保育園を申し込む 方法も有効です。
戦略① 認可外を利用しながら指数を上げる
- 認可外を利用して働き続けることで、翌年の認可保育園申し込み時に「保育の必要性」が強調される(指数が上がる自治体も)
- 育休から復帰してフルタイム勤務に戻ることで指数アップ
戦略② 企業主導型保育園を利用する
- 企業主導型保育園は比較的空きが多く、認可保育園より入りやすい
- 認可並みに補助が受けられるため、保育料を抑えられる
戦略③ 小規模保育園を利用し、3歳から認可保育園へ移行
- 0~2歳は「小規模認可保育園」に入りやすい
- 3歳から「連携保育園」へスムーズに進める場合がある
小規模保育園とは?
小規模保育園の基本情報
- 正式名称:小規模保育事業
- 対象年齢:0歳~2歳児のみ
- 定員:6人~19人(自治体の基準による)
- 認可保育園の一種
- 3歳以降は他の保育園や幼稚園へ転園が必要
小規模保育園は 「地域型保育事業」 に分類され、国が認める認可保育の一つです。そのため、保育料は自治体が決定し、認可保育園と同じ基準で補助 があります。
認可保育園との違い
比較項目 | 小規模保育園 | 認可保育園 |
---|---|---|
定員 | 6~19人 | 20人以上 |
対象年齢 | 0~2歳児のみ | 0歳~5歳 |
保育環境 | 少人数制でアットホーム | 大規模な園も多い |
園庭の有無 | なしの場合が多い | ありの場合が多い |
3歳以降の進路 | 転園が必要 | そのまま継続可能 |
保育料 | 認可保育園と同じ | 認可保育園と同じ |
✅ ポイント
- 小規模保育園は 定員が少なく、手厚い保育を受けられる
- 3歳以降は転園が必要(連携保育園への進学も可)
- 保育料は認可保育園と同じで、自治体の補助が適用
小規模保育園のメリット・デメリット
✅ メリット
① 少人数で手厚い保育が受けられる
- 1人の保育士が見る子どもの人数が少ない
- 大人数が苦手な子でも安心
② 認可保育園と同じ基準で保育料が決まる
- 保育料は 自治体の基準 に従うため、認可保育園と同じ
- 3歳~5歳は無償化対象
③ 入園しやすい
- 定員が少ない分、地域によっては 認可保育園より入りやすい
- 待機児童が多い地域では、0~2歳で小規模保育園に入り、3歳で認可保育園へ転園する戦略が有効
④ 3歳以降の「連携施設」がある場合も
- 小規模保育園と「連携する認可保育園」 がある場合、そのまま転園できる可能性がある
- 幼稚園やこども園へ進むことも可能
❌ デメリット
① 3歳以降は転園が必要
- 3歳児クラスがないため、認可保育園・幼稚園・こども園へ転園する必要がある
- 転園先が決まるまで不安がある
② 園庭がない場合が多い
- マンションの一室やビルの中にあるケースが多い
- 公園への散歩が中心の保育になることも
③ 定員が少ないため、年度途中の転園が難しい
- 空きが出にくいため、途中入園が厳しいことも
小規模保育園の申し込み方法
① 認可保育園と同じく、自治体を通して申し込む
- 認可保育園と同じ申し込み書類が必要
- 指数(点数)制度に基づいて選考される
- 自治体によっては、認可保育園と併願できる
② 申し込みの流れ
- 自治体の保育課へ申し込み
- 点数(指数)をもとに選考
- 結果通知(通常2~3月)
- 入園手続き(4月入園)
- 慣らし保育開始(1~2週間程度)
小規模保育園の活用方法(保活戦略)
戦略① 小規模保育園 → 3歳から認可保育園へ
- 0~2歳は小規模保育園に入園
- 3歳以降は 認可保育園・幼稚園・こども園へ転園
戦略② 小規模保育園と認可保育園の「併願」
- 希望の認可保育園がある場合、第一希望は認可保育園、第二希望を小規模保育園にする
- 認可保育園に落ちても、小規模保育園に入りやすくなる
戦略③ 小規模保育園の「連携施設」をチェック
- 3歳からの転園先が決まっている小規模保育園を選ぶ
- 連携施設があるとスムーズに進学可能
認定こども園とは?認可保育園・幼稚園との違いを詳しく解説!
認定こども園とは?
認定こども園は、「保育園(保育所)」と「幼稚園」の機能を併せ持つ施設 で、0歳から就学前の子どもが通うことができる「認可施設」です。
- 保育園と幼稚園の良いとこ取りをした施設
- 保育園(保育所)に通う子と、幼稚園に通う子が一緒の環境で過ごす
- 3歳からの幼児教育が充実している
- 保育の必要性がなくても通園可能(幼稚園枠があるため)
- 自治体の認可を受けた施設で、保育料は自治体が決定
認定こども園と認可保育園・幼稚園の違い
比較項目 | 認定こども園 | 認可保育園 | 幼稚園 |
---|---|---|---|
対象年齢 | 0歳~5歳 | 0歳~5歳 | 3歳~5歳 |
入園条件 | 保育の必要性なしでも可 | 保育の必要性あり | 保育の必要性なし |
保育時間 | 7:30~18:30(延長あり) | 7:30~18:30(延長あり) | 9:00~14:00(短め) |
教育カリキュラム | 幼児教育 + 保育 | 保育中心 | 幼児教育中心 |
給食 | あり | あり | 弁当 or 給食 |
保育料 | 認可保育園と同じ(自治体決定) | 認可保育園と同じ | 私立は園ごとに異なる |
入園申し込み方法 | 保育園枠:自治体 幼稚園枠:直接申し込み | 自治体に申し込み | 園に直接申し込み |
✅ ポイント
- 「保育園枠(保育必要認定)」と「幼稚園枠(教育認定)」がある
- 親の就労状況に関係なく通える
- 保育園よりも幼児教育が充実
- 保育料は自治体が決定し、認可保育園と同じ補助を受けられる
認定こども園の種類
認定こども園には 4つのタイプ があります。
タイプ | 内容 |
---|---|
① 幼保連携型こども園 | 保育園と幼稚園を一体化 し、0歳~5歳までの子どもを受け入れる。もっとも多いタイプ。 |
② 幼稚園型こども園 | 幼稚園が「こども園」として保育機能を拡大。3~5歳が中心。 |
③ 保育所型こども園 | 保育園が「こども園」として幼児教育を強化。0~5歳が対象。 |
④ 地域裁量型こども園 | 小規模保育や認可外保育施設がこども園として認定されたもの。 |
認定こども園のメリット・デメリット
✅ メリット
① 0歳~5歳まで一貫して通える
- 転園せずに就学前まで過ごせる
- 保育園・幼稚園のどちらかに入りやすい
② 幼児教育が充実
- 幼稚園の教育カリキュラムを導入
- 「ひらがな・英語・体育・音楽」などのプログラムがある園も
③ 保育料は認可保育園と同じ
- 3~5歳は無償化対象
- 0~2歳児の保育料も認可保育園と同じ(住民税による)
④ 保育の必要性がなくても入れる
- 専業主婦(夫)でも利用可能(幼稚園枠)
- 転職活動中でも通園OK(保育園枠)
❌ デメリット
① 保育園枠は「指数(点数)」による選考
- 認可保育園と同じく、共働き世帯が優先
- 指数が低いと入園しにくい(専業主婦の幼稚園枠は入りやすい)
② こども園の数が少ない
- こども園に転換している園は増えているが、まだまだ数が少なく、選択肢が限られる
③ 施設によって方針が異なる
- 幼稚園寄りのこども園 か 保育園寄りのこども園 かで違いがあるため、事前に確認が必要
認定こども園の申し込み方法
① 保育園枠(保育必要認定)で申し込む
- 自治体に申し込み(認可保育園と同じ方式)
- 指数(点数)で優先順位が決まる
② 幼稚園枠(教育認定)で申し込む
- 園に直接申し込み
- 指数の影響を受けないため、入りやすい
認定こども園の活用方法(保活戦略)
✅ 戦略① 認定こども園の「幼稚園枠」を利用
- 保育園に落ちた場合でも、幼稚園枠で入れることがある
- 専業主婦(夫)家庭でも利用可能
✅ 戦略② こども園 → 途中から保育園枠へ移行
- 最初は幼稚園枠で入り、仕事が決まったら保育園枠へ変更
- 自治体によっては柔軟に変更できる場合あり
✅ 戦略③ こども園の「連携施設」を確認
- 小規模保育園や地域型保育からの転園先として活用
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保育施設の違いまとめ早見表
種類 | 対象年齢 | 入園基準 | 保育料 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
認可保育園 | 0歳~5歳 | 点数制(指数)で選考 | 住民税に応じて決定(自治体が設定) | 国の基準を満たした施設。待機児童が多い地域では競争率が高い。 |
認可外保育園 | 0歳~5歳 | 申し込み順・園の基準 | 園ごとに異なる(補助あり) | 柔軟な運営が可能。夜間保育や独自カリキュラムを導入している園も。 |
小規模保育園 | 0歳~2歳 | 点数制(指数)で選考 | 住民税に応じて決定(自治体が設定) | 定員6~19人の少人数制。家庭的な保育が特徴。3歳以降は転園が必要。 |
認定こども園 | 0歳~5歳 | 保育園枠は点数制・幼稚園枠は自由入園 | 住民税に応じて決定(自治体が設定) | 幼児教育と保育の両方を提供。保育の必要性がなくても入園可能。 |
✅ ポイントまとめ
- 認可保育園・小規模保育園は自治体の点数制(指数)で選考される。
- 認可外保育園は点数なし、申し込み順や園の基準で決まる。
- 小規模保育園は0~2歳限定で、3歳から転園が必要。
- 認定こども園は幼稚園と保育園の中間で、保育の必要性がなくても利用可能。
保育料と補助制度の違いまとめ(2025年4月時点)
種類 | 保育料 | 補助制度 | 3歳~5歳の無償化 | 0~2歳の補助 |
---|---|---|---|---|
認可保育園 | 住民税(所得割額)に応じて決定(自治体が設定) | 兄弟割引・低所得者向け補助あり | 完全無償化(給食費別) | 住民税非課税世帯は無償化 |
認可外保育園 | 園ごとに設定(相場:5万~15万円/月) | 上限 月37,000円補助(3~5歳) | 月37,000円まで補助 | 住民税非課税世帯のみ、月42,000円まで補助 |
小規模保育園 | 住民税(所得割額)に応じて決定(自治体が設定) | 認可保育園と同じ補助あり | 完全無償化(給食費別) | 住民税非課税世帯は無償化 |
認定こども園 | 住民税(所得割額)に応じて決定(自治体が設定) | 認可保育園と同じ補助あり | 完全無償化(給食費別) | 住民税非課税世帯は無償化 |
① 3歳~5歳の保育料無償化
- 認可保育園・小規模保育園・認定こども園は完全無償化
- 認可外保育園は月37,000円まで補助(超過分は自己負担)
- 給食費(主食費・副食費)は実費負担(4,000~6,000円程度)
② 0~2歳の保育料補助
- 住民税非課税世帯のみ無償化
- 認可外保育園は月42,000円まで補助(住民税非課税世帯のみ)
- 認可・小規模・認定こども園の保育料は自治体が決定
③ 兄弟割引
- 2人目は半額、3人目以降は無料(認可保育園・小規模保育園・認定こども園)
- 認可外保育園は割引なしの園が多い
④ 企業主導型保育園の補助
- 認可外でも「企業主導型保育園」なら認可並みの補助が受けられる
✅ ポイントまとめ
✔ 認可保育園・小規模保育園・認定こども園は3~5歳児の保育料が完全無償化!
✔ 認可外保育園は月37,000円まで補助(超過分は自己負担)
✔ 0~2歳児は住民税非課税世帯のみ保育料が無償化(認可・認可外共通)
✔ 兄弟割引や自治体独自の補助を活用するとさらに負担を抑えられる!
預かり制度(延長保育・一時預かり・ファミリーサポート)とは?
延長保育とは?
保育標準時間(7:30~18:30)を超えて、早朝・夜間まで保育を延長 できる制度。
区分 | 時間帯 | 料金(目安) |
---|---|---|
早朝保育 | 7:00~7:30 | 無料~500円/回 |
延長保育(夜) | 18:30~20:00 | 500~1,500円/回 |
延長保育(深夜) | 20:00~22:00 | 2,000円~/回 |
✅ ポイント
- 自治体によって補助がある場合も
- 夜勤のある仕事の人向けに、24時間保育園もあり
一時預かりとは?
保護者の 急な用事やリフレッシュのために、一時的に子どもを預けられる制度。
対象 | 時間・日数 | 料金(目安) |
---|---|---|
認可保育園・こども園の一時保育 | 0~5歳 | 1回2~4時間まで・週3日まで |
民間託児所の一時保育 | 0~5歳 | 自由に利用可能 |
✅ ポイント
- 利用には事前登録が必要なことが多い
- 自治体によって補助がある場合あり
ファミリーサポート(地域の預かり制度)
地域の 「子育て支援員」 が子どもを預かってくれる制度。
対象 | 特徴 | 料金(目安) |
---|---|---|
0歳~小学生 | 保護者の用事・仕事中に子どもを預かる | 1時間500~1,000円 |
✅ ポイント
- 自治体が運営するため安価
- 利用には事前登録が必要
保活成功のための戦略
- 認可・認可外の両方を申し込む
- 「空きが出やすい時期」を狙う(4月・10月)
- 選考基準の加点要素を増やす
- 小規模保育園経由で認可園を狙う
- 求職活動中の人は「内定証明」を用意
保活のポイント
① 早めに情報収集
- 申し込み開始時期を自治体のHPで確認。
- 地域によっては競争率が高いので、いくつか候補を探す。
② 認可外も視野に入れる
- 認可保育園の申込と並行して、企業主導型や小規模保育園も検討。
③ ポイントを上げる工夫
- フルタイムでの勤務実績を増やす(育休復帰直後だと点数が低いことも)
- 祖父母の扶養を外す(遠方に住んでいる証明が必要な場合も)
- キャンセル待ち登録をする(年度途中の空き枠に滑り込めることも)
まとめ
保育園にはさまざまな種類があり、それぞれに特徴やメリット・デメリットがあります。認可保育園は自治体の認可を受け、保育の必要性に応じて選考されるため、安定した環境での保育が期待できます。一方、認可外保育園は自由度が高く、柔軟な運営が可能ですが、保育料が高めで施設ごとに質の差がある点には注意が必要です。
また、小規模保育園は少人数制で手厚い保育を受けられるものの、3歳以降は転園が必要になります。認定こども園は、幼児教育と保育の両方を兼ね備え、保育の必要性に関わらず入園できるため、幅広い家庭に適しています。
どの保育園を選ぶかは、家庭の状況や働き方、子どもの性格や成長に合わせて慎重に検討することが大切 です。入園後も、保育園のルールや制度を活用しながら、安心して子どもを預けられる環境を整えていきましょう。
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