初めての賃貸契約前に知っておくべき基本情報とは?

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賃貸借契約は貸主と借主の合意契約であるということ

賃貸物件を契約する前に知っておくべき基本的なことは多岐にわたります。契約書にサインする前に、重要なポイントをしっかりと確認しておくことで、後々のトラブルを防ぐことができます。この記事では、賃貸契約を結ぶ際にチェックすべき項目や基本的な項目について詳しく解説します。特に、契約内容や費用についての注意点を理解して、安心した賃貸生活を送るための参考にしてください。

住宅の賃貸借契約は、貸主と借主の双方が合意することで成立する「契約自由の原則」に基づいています。そのため、契約内容は自由に決めることができますが、契約を結ぶ前にその内容をしっかり確認し、納得した上で契約を進めることが非常に重要です。特に、賃貸契約では家賃、敷金、契約期間など、後々のトラブルを避けるために確認すべき点が多いため、契約内容を十分に理解してからサインをしましょう。

サインをしない限りは合意したとは見なされません。逆に言うとサインしてしまうとどんなに納得できなくても合意したと見なされてしまいます。

1. 賃貸契約前に必ず確認するべき重要事項

賃貸契約を結ぶ際、宅地建物取引業者から受ける事前説明を必ず確認しましょう。この重要事項説明では、契約後の生活に大きく関わる情報が提供されます。

事前説明で確認すべき内容

  • 原状回復の基本: 退去時に必要な修繕や清掃の範囲
  • 設備の管理責任: 入居中に故障が発生した場合の修繕責任
  • 賃貸契約特約: 特別な契約条件や借主の負担内容
  • 修繕の連絡先: もしもの時の対応方法

これらの情報をしっかり理解し、不明点があればその場で質問することが重要です。また、契約内容に納得できない場合は、一度契約を保留にして慎重に検討しましょう。

物件によっては通常では考えられないようなものが設備でなかったりする場合があります。どのようなものが設備なのかはよく確認しておきましょう。
例:前居住者が貸主の許可を得てトイレをリフォーム(また交換など)をした場合、
トイレが設備ではなく残置物扱いになっており、故障した時に貸主に修理してもらえないなど

残置物ってなに?

入居者が自分で使うために設置したもので、引っ越しに際して撤去や処分をせずに残していった設備や家具・家電のことです。

2. 特約条項の確認はトラブル回避のカギ

賃貸契約書や重要事項説明書に記載されている特約(契約に追加された条件)は、後々のトラブルの原因となることがあります。特に、借主に不利な内容が含まれていることもありますので、しっかりと確認しましょう。

よくある特約条項として退去時のクリーニング費用や生活24時間サポート費用のようなものです。不利な特約や、気になる特約が記載されていた場合は仲介業者にどのような内容か質問しましょう。

よくある特約に関する注意点

  • 敷金なし物件: 敷金がなくても、原状回復の費用は借主が負担することになります。敷金なしの契約であっても、どの費用が含まれているかを事前に確認しておきましょう。
  • リフォーム費用: 契約時に特定のリフォーム代金を支払う場合、退去時に返金されないことが多いので、これも事前に確認しておくことが大切です。
  • 生活サポート24時間等:管理会社等に月々1,000円程度支払って加入するものです。加入必須と書かれていると入居条件として扱われる場合があります。(※合意できないなら賃貸借契約を結ばない)

契約後に特約が原因で問題が発生した場合、最終的には裁判所での判断が必要となることが多いです。そのため、契約書の内容はしっかり理解し、納得したうえで契約することが重要です。

火災保険や見積もりに書かれている消火器などは加入必須と書かれていないのであれば合意する必要はありません。仲介業者は見積作成時に慣例的に見積もることが多いので加入必須と書かれているかどうか確認しましょう。

3. 入居前の物件チェックは必須

入居前に物件の状態を確認することで、退去時の原状回復に関するトラブルを防ぐことができます。入居前にしっかりと物件状況を確認し、自身で確認した内容を作成しておくことをお勧めします。

もし、気に入った物件が見つかった場合は午前や午後、平日と週末など複数回内覧すると物件の治安やどんな住民かを確認できる場合があります。

入居前に確認するべき項目

  • 床(フローリングやカーペット)の状態: 汚れや傷がないか
  • 壁や柱の状態: クロスの剥がれや汚れ、傷
  • 設備の動作確認: ガスコンロや給湯器、エアコンなどが正常に機能するか
  • 水回りの状況: 排水溝やトイレ、キッチンの水漏れの有無

入居時や内覧時に写真を撮ることや、「入居時物件状況確認書」を作成することで、後々のトラブルを未然に防げます。賃貸契約を結ぶ場合は必須といっても過言ではないです。写真をとっておきましょう。

4. 賃貸契約の見積もり内容を確認しよう

契約書にサインする前に、契約時の費用や退去時に予想される費用について、見積もりを確認しておくことは非常に大切です。事前にどのような費用が発生するのかを把握しておくことで、後々の驚きを防げます。

見積もりを確認する際のポイント

  • 初期費用の内訳: 敷金、礼金、仲介手数料、更新料など
  • 退去時の原状回復費用: どの範囲まで借主が負担するのか、見積もりを取得して確認しておきましょう。
  • 追加費用の有無: リフォーム代金や特定の名目での追加費用がないか確認しておきましょう。

これらの費用が契約書に記載されているかどうかを確認し、納得したうえで契約を進めることが大切です。

5. 契約後の連絡先を確認し、緊急時に備える

賃貸契約後に、設備の不具合や水漏れなどが発生した場合に備えて、対応するための連絡先を事前に確認しておきましょう。特に、修繕が必要になった場合に迅速に対応してもらえるかどうかを把握しておくことが重要です。


まとめ

賃貸契約を結ぶ際には、事前説明をしっかりと確認し、契約書の内容を納得いくまで理解することが大切です。また、特約や見積もりについても詳細に確認し、入居前に物件の状況をしっかりとチェックしておくことで、後々のトラブルを防ぐことができます。これらの準備を整えることで、安心して快適な賃貸生活を始めることができるでしょう。

  • 「契約自由の原則」に基づいて契約する
  • サインする前なら取り返しが効く
  • 原状回復の基本
  • 設備の管理責任
  • 賃貸契約特約

出展 国土交通省 民間賃貸住宅に関する相談対応事例集
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000117.html

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