短時間勤務制度って何?育児中に知っておきたい内容・給与・代替策とは?

  • URLをコピーしました!

併せて読みたい!子の看病休暇等とは?

併せて読みたい!残業免除!所定外労働の制限とは?

併せて読みたい!育児休業給付金80%に引き上げはこちら!

目次

短時間勤務制度とは?

短時間勤務制度とは、3歳未満の子どもを養育する労働者が希望すれば利用できる、所定労働時間を短縮する措置のことです。事業主はこの制度を導入し、子育てをしながら働きやすい環境を整える義務があります。

この制度は、育児と仕事を両立したい労働者にとって重要な支援策であり、働き続けながらも子どもとの時間を確保することが可能になります。特に、核家族が増えている現代社会においては、親が育児と仕事を両立できる環境の整備が急務とされています。

短時間勤務制度の対象者

以下の条件をすべて満たす労働者が対象となります。

  • 1日の所定労働時間が6時間を超えること
    • もともと6時間以下の勤務の場合は適用対象外。
  • 日々雇用されていないこと
    • 短期間のアルバイトやパート労働者には適用されない。
  • 短時間勤務制度が適用される期間に育児休業を取得していないこと
    • 育児休業と併用することはできない。
  • 労使協定で適用除外とされていないこと
    • 例:継続勤務1年未満の労働者、週2日以下の勤務者、業務の特性上短時間勤務が困難な職種など。
労使協定ってなに?

簡単にいうと労働者と会社の取り決めです。

事業所ごとに締結される書面による協定です。労働者の過半数で組織する労働組合がある場合はその組合と、ない場合は労働者の過半数代表者と事業主の間で締結されます。

育児休業については知りたい方はこちら!

短時間勤務の内容

短時間勤務制度は、原則として1日の所定労働時間を6時間とする措置を含みます。ただし、企業によっては5時間45分まで短縮可能なケースもあります。

適用の具体例

  • 通常の勤務時間が8時間の職場 → 6時間勤務に短縮
  • 通常の勤務時間が7時間45分の職場 → 5時間45分~6時間勤務に短縮

企業によっては1日の労働時間を短縮するだけでなく、フレックスタイム制や時差出勤制度を導入し、より柔軟な勤務形態を選択できるようにする場合もあります。

短時間勤務制度の申請方法

短時間勤務制度を利用するためには、企業が定めた手続きを行う必要があります。一般的には以下の流れで申請を進めます。

申請の流れ

  1. 会社の就業規則を確認する
    • 短時間勤務制度がどのように規定されているかを把握。
  2. 必要な書類を準備する
    • 企業によっては育児関連の証明書が求められる場合もある。
  3. 上司や人事部門へ申請を行う
    • 口頭での相談後、正式な申請書類を提出。
  4. 承認後、勤務形態を変更する
    • 申請が通れば、新しい勤務形態での仕事がスタート。

一般的に、短時間勤務制度の申請は1か月前までに行う必要があります。ただし、制度を制限する行為は認められていません。例えば期間は1か月単位以外認めないなどは育児・介護休業法の趣旨に反するため好ましくありません。事業主が従業員がスムーズに制度を利用できるよう、事前に制度の詳細を周知する義務があります。

短時間勤務制度を利用した場合の給与

「育児のための短時間勤務制度」は、労働条件そのものを変更するものではなく、もともとの労働契約に基づく勤務時間を短縮し、その短縮分に応じて給与が減額されることが一般的です

給与の計算の具体例

例えば、基本給が250,000円で所定労働時間が8時間の従業員が、1日2時間短縮(6時間勤務)を選択した場合、給与は以下のように計算されます。

250,000円 × 6時間 ÷ 8時間 = 187,500円

このように、勤務時間の短縮に応じた給与の調整が一般的ですが、会社によっては減額幅を少なくしたり、基本給以外の諸手当については、それぞれの手当の目的に照らして減額しない場合もあり得ます。

また、勤務しない時間数を超えて不当に給与を減額するなど、時短勤務を利用する従業員に不利益を与える行為は禁止されています。

短時間勤務が利用できない場合の代替措置

短時間勤務制度が利用できない業務に従事している場合でも、企業は以下のような代替措置を講じる必要があります。

代替措置の種類

  1. フレックスタイム制度
    • コアタイムを設け、労働者が勤務時間を柔軟に調整できる制度。
  2. 時差出勤制度
    • 始業時間や終業時間を前後にずらすことで、育児の負担を軽減。
  3. 保育施設の支援
    • 企業が保育施設を設置・運営する、またはベビーシッターの手配を支援する。

事業主の義務

  • 労働者がこれらの措置を適用しやすいよう、事前に制度内容を周知する。
  • 短時間勤務制度が利用できない場合でも、できるだけ育児負担を軽減する選択肢を提供する。
  • 労働者本人の希望があれば、短時間勤務が可能な業務へ配置転換を検討する。

具体的な適用例

例えば、工場勤務で機械オペレーター業務を担当している場合、短時間勤務が困難なことがあります。その場合、事務職やサポート業務など、短時間勤務が可能な業務への一時的な配置転換を行うことで、労働者の育児負担を軽減できます。

まとめ

短時間勤務制度は、育児と仕事を両立したい人にとって非常に重要な制度です。企業にとっても、従業員の定着率向上や生産性の維持につながります。短時間勤務の利用を考えている方は、職場の制度を確認し、早めに申請手続きを行いましょう。

  • 短時間勤務制度とは、3歳未満の子どもを養育する労働者が希望すれば利用できる
  • 原則として1日の所定労働時間を6時間とする
  • 短時間勤務が利用できない場合の代替措置を設ける

出展 厚生労働省 所定労働時間の短縮措置(短時間勤務制度)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/dl/32_15-3.pdf

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA



reCaptcha の認証期間が終了しました。ページを再読み込みしてください。

目次