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「弁護士費用特約」とは?事故時に頼れるサポート
自動車保険や火災保険などの保険には「弁護士費用特約」を付けることができます。この特約は、万が一の事故や損害で弁護士を雇わなければならなくなった場合、その費用を補償してくれるものです。事故の後で法律的な助けが必要な場面で、弁護士費用特約があれば、自己負担なしで専門家に依頼できます。今回は、弁護士費用特約の内容、利用シーン、メリット・デメリットについて解説します。
弁護士費用特約の基本
弁護士費用特約は、自動車事故時や日常生活でのトラブルなどで損害が発生した場合、弁護士への報酬、訴訟費用、和解交渉にかかる費用などを補償します。特約の上限額内で、実際にかかった費用が支払われます。
特に役立つのは、自分に過失がまったくない「もらい事故」の場合です。例えば、駐車中に追突される事故などでは、自身に過失がないので保険会社に交渉を頼むことができません。その際、弁護士費用特約があれば、自分で交渉をする手間なく、弁護士に依頼して安心して対応できます。日常生活でも例えば、住んでいる賃貸住宅で上の階から水漏れが起こり、家電が故障してしまった場合などです。
交通事故の場合
- もらい事故で相手と交渉する場合
- 自分に過失がなく、示談交渉が必要な場合
日常生活でのトラブル
日常生活弁護士特約を活用すると、以下のようなトラブルにも対応可能です。
- 歩行中に自転車や人にぶつかり怪我をした
- 他人の犬に噛まれた
- マンションでの水漏れによる家財の破損
- 財布やバッグを盗まれた(犯人が分かっている場合)
- なぜ過失がない場合は保険会社が交渉してくれないの?
-
非弁護活動に当たるからです。弁護士資格を持たない人が紛争解決を目的として金銭を得てはいけないからです。
3. 弁護士特約の補償内容
保険会社によって内容は異なりますが、一般的には以下の金額が多いです。
弁護士への依頼費用:最大300万円
法律相談費用(手付金も対象):最大10万円
弁護士費用特約では、1回の事故につき、最大300万円まで補償されます。具体的には、弁護士への着手金や成功報酬、手数料が対象となり、この範囲内で補償されますので自身で負担することはほとんどありません。
たとえば交通事故で後遺障害を負ってしまい、弁護士の先生に依頼し解決してもらったとします。その場合に請求した金額が1000万円を大きく超える場合だと300万円を超えるかもしれません。しかし、通常の交通事故や日常トラブルではまず超えることはありません。弁護士の成功報酬は多むね5%から10%だからです。
弁護士費用特約の対象者は?
弁護士費用特約を利用できるのは、基本的に自動車保険の契約者とその家族です。具体的には以下の人々が対象になります。
- 契約者本人
- 契約者の配偶者
- 同居の親族や別居の未婚の子ども
2種類の弁護士費用特約
最近では保険会社が弁護士費用特約には「自動車事故型」と「日常生活・自動車事故型」の2種類を用意しているケースが多いです。
自動車事故型
自動車事故型は、車に関連した事故に対する費用を補償します。例えば、自分が車に乗っている時や歩行中に車に轢かれた場合などが該当します。
日常生活・自動車事故型
日常生活・自動車事故型は、自動車事故だけでなく、日常生活の中で起こった事故にも対応します。例えば、自転車に轢かれたりした場合だけでなく他人の犬に噛まれたりした場合にも補償されます。
実際の体験談を挙げると、子どもが乗る自転車が停まっている車にぶつかってしまいキズをつけてしまいました。その際に弁護士費用特約を使い、代理人として相手方と代理交渉して解決に導いてくれました。
弁護士費用特約が活躍する場面
以下のような状況で弁護士費用特約が役立ちます。
もらい事故にあった場合
例えば、停車中に後ろから追突されるなど、相手に100%過失がある事故では、保険会社が交渉を代行できません。そのため、弁護士に交渉を依頼することが必要になります。弁護士費用特約があれば、自己負担なく弁護士に依頼できるので、交渉がスムーズに進みます。
示談交渉がまとまらず訴訟に発展した場合
損害や事故があったあとに当事者同士の示談交渉がうまくいかず、訴訟に発展することがあります。この場合、弁護士を雇うことが一般的ですが、弁護士費用特約があれば、費用の心配をせずに弁護士に依頼できます。
被害にあった場合はその時の状況を説明、証明できるようにできる限り具体的な写真や動画などを残しておくとよいでしょう。
加害者が無保険だった場合
もし加害者が無保険だった場合、交渉が非常に難しくなります。このような場合でも、弁護士費用特約があれば、費用を気にせずに弁護士に交渉を依頼できます。
弁護士費用特約が使えない場合
次のようなケースでは弁護士費用特約が利用できません。
- 自然災害による損害
- 重大な過失による損害(例えばスピード違反をしたなど)
- 仕事中での事故
- 事故の相手方が家族(父母、配偶者、子など)
弁護士費用特約を選ぶ際の注意点
- 補償内容が重複しないか確認
家族が他の保険(例えば火災保険)で弁護士費用特約に加入している場合、補償内容が重複していないか確認しましょう。弁護士費用特約は世帯単位や家族単位で適用できますので、補償が重複していると保険料を無駄に支払っていることになります。
- 限度額を超えた分は自己負担
弁護士費用特約には補償の上限があり、限度額を超える分については自己負担となります。弁護士費用の相場を確認し、補償内容を理解しておくことが大切です。
まとめ
自動車事故に備えて弁護士費用特約を付けることで、万が一の事故で弁護士に依頼した際の費用を心配することなく、専門家に頼ることができます。自分に過失がない事故や、示談交渉がうまくいかない場合など、さまざまなシーンで役立つ特約です。保険選びの際には、補償内容や費用をしっかり確認し、適切な選択をしましょう。
- 自動車事故時や日常生活でのトラブルなどで損害が発生した場合に利用できる!
- 火災保険や自動車保険など、さまざまな保険に付帯できる!
- 契約者本人だけでなく、家族にも使える!
出展 日本弁護士連合会 弁護士費用保険(権利保護保険)について
https://www.nichibenren.or.jp/activity/resolution/lac.html
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