「せっかく10Gbpsを契約したのに速度が出ない…」「配信で途切れ、ラグがひどい…」といった不安、心からわかります。
この記事では、bb.excite光10Gの特徴と“速度を出す要件”を実務目線で整理し、最適な回線の選び方まで伴走します。
bb.excite光10Gの基本
bb.excite光10Gは、NTT東日本・西日本が提供する「フレッツ 光クロス」網を使った光コラボ回線です。最大通信速度は10Gbps(ベストエフォート)で、IPv6 IPoE(MAP-E方式)に対応しており、混雑時でも比較的安定した通信が期待できます。
対応エリアはフレッツ 光クロスと同じ範囲に準じており、全国一律ではありません。利用可否は住所単位でのエリア判定が必要です。特にマンションタイプでは建物設備の対応状況によって利用できないケースもあるため、事前確認が欠かせません。
料金体系はシンプルで、長期的にも安心できる内容です。
- 月額料金:4,790円(税込、2025年6月以降も据え置き)
- 初期費用・工事費:無料
- 契約期間・違約金:なし
- 全額返金制度:契約から2ヶ月目で他社へ乗り換えた場合、月額料金2ヶ月分(9,580円)が返金対象(条件あり)
ただし、ここで誤解してはいけないのが「10Gbps=必ず超高速」というわけではないことです。あくまで理論上の最大値であり、自宅のONU・ルーター・配線・端末などが10Gbps対応でなければ、速度は頭打ちになります。宅内環境を整えることが、回線性能を引き出す前提条件なのです。
10Gbpsで“本当に速くする”ための環境要件
せっかく10Gbps回線を契約しても、宅内の環境が追いついていなければ実効速度は1Gbps程度で頭打ちになってしまいます。
ここでは、ゲーマーや配信者が実際に「10Gbpsを使い切る」ために必要な要素を整理します。
まず大前提として重要なのは、回線と同じ水準で機材・配線・端末を揃えることです。どこか一つでもボトルネックがあると性能は発揮されません。
ONU/ルーター
10Gbpsを引き込んでも、ルーターが1Gbpsまでしか処理できなければ意味がありません。
- WAN/LANともに10GbE対応(SFP+ または 10GBASE-T)が必須
- IPoE(v6プラス/DS-Lite/Transixなど)対応で混雑時間帯の安定性を確保
LAN配線
古いLANケーブルや壁内配線がネックになるケースも多いです。
- CAT6A以上のケーブルを推奨
- 可能なら短尺・高品質ケーブルを利用
- 古い壁内配線は速度低下の原因になるため注意
PC・端末側
端末が1Gbpsしか受けられなければ、回線が速くても宝の持ち腐れです。
- 2.5G/5G/10G NICを搭載
- 配信録画や動画編集を考えるならNVMe SSDが望ましい
Wi-Fiの現実
無線は進化していても、まだ有線には及びません。
- Wi-Fi 6E/7でも実効速度は数Gbps程度
- 10Gbpsを体感するなら基本は有線接続が前提
スイッチや周辺機器
意外な盲点になるのがネットワーク機器の混在です。
- 古いスイッチや中継機が1Gbpsまでしか対応していないケースは多い
- ネットワーク全体を「10Gbps対応」でそろえるのが理想
こちらで周辺機器も詳しく紹介してます。

実効速度の測り方と“つまずきポイント”
10Gbps回線を導入しても、体感的に「思ったより速くない」と感じることがあります。
その多くは測定方法や接続方式の違いに起因しており、正しい測り方と評価軸を知っておくことが大切です。
まず、速度を測るときは一度の計測結果だけで判断しないようにしましょう。インターネットは利用者の多い時間帯やサーバーの選択で大きく変動するためです。
計測の基本
- 時間帯を分けて複数回(最低3回以上)測る
- 特に夜間(20〜23時)は混雑が発生しやすい
- サーバーはなるべく近距離かつ混雑の少ない拠点を選ぶ(選択できるなら)
PPPoEとIPoEの違い
接続方式も速度と安定性に大きく影響します。
- PPPoE:混雑に弱く、夜間に速度低下しやすい
- IPoE(MAP-E/DS-Liteなど):混雑に強く、遅延やパケットロスが少ない
- MTU値が広くとれるため、ゲームや配信に有利
NATタイプとポート
オンラインゲームや配信では、ポート周りの制限がトラブルの原因になりがちです。
- CGNAT環境ではポート開放が難しい
- NATタイプが厳しいとマッチング制限や配信不安定につながる
- 解決にはUPnP設定、ポートマッピング、あるいは固定IP・IPv4オプションを検討
結果の見方
速度測定の数値は「下り」だけを見ても不十分です。
- 下り速度:ダウンロードや視聴体験の快適さ
- 上り速度:配信・アップロードの安定性
- 遅延(Ping値):ゲームのレスポンスに直結
- ジッタ:配信や通話の滑らかさに影響
ゲーム・配信の最適化
10Gbps回線を導入しても、そのままではゲームや配信が必ず快適になるわけではありません。
実際のプレイや配信環境では、帯域の優先度や端末設定、家庭内の同時利用など細かい調整がカギを握ります。
ゲーム向けの工夫
オンラインゲームはわずかな遅延やラグが致命的になるため、有線化と安定化が最優先です。
- 有線接続を基本にする(Wi-Fiは遅延・干渉に弱い)
- ゲーミングルーターでQoS設定を行い、ゲーム通信を優先
- OSやSteamなどのバックグラウンド更新を止めて帯域を確保
配信向けの工夫
配信は「上り帯域」と「エンコード設定」の両方が安定性を左右します。
- OBSで平均ビットレートを回線実効値の7〜8割程度に設定
- NVENC/Quick Syncなどハードウェアエンコーダを活用し、CPU負荷を軽減
- プラットフォームが対応していれば低遅延モードを有効化
同時利用の影響
意外な落とし穴は、家庭内の他の利用者やサービスです。
- 家族が4K動画を同時視聴すると数十Mbps単位で消費
- クラウドバックアップや自動同期が上り帯域を圧迫
- LAN内のトラフィック全体を意識し、必要なら帯域制御や分離を検討
トラブル時の切り分け
プレイ中や配信中に不調が出たときは、順番に切り分けるのが効率的です。
- ONUを再同期
- ルーターを再起動
- LANケーブルを交換
- 別端末で動作確認
- それでも改善しなければ回線事業者に連絡
料金・違約金・キャンペーンの読み解き方
光回線を選ぶときに気になるのが「実際にいくらかかるのか」「途中解約のリスクはあるのか」という点です。
bb.excite光10Gは、この部分で他社と比べてもシンプルかつ利用者に優しい設計になっています。
工事費と解約リスク
多くの光回線は「工事費実質無料」という形で分割払い+長期利用が前提ですが、bb.excite光10Gはさらに分かりやすい仕組みです。
- 初期費用・工事費:完全無料
- 契約期間の縛りなし/違約金なし
- 途中解約でも残債請求が発生しない
そのため「まずは10Gbpsを試してみたい」という方にも向いています。
セット割・オプション
追加サービスを組み合わせることでコストパフォーマンスを高められます。
- ESETファミリーセキュリティ(5台まで):永年無料
- 光テレビ(月額825円)・光電話(月額550円):開通から1年間無料(同時申込時)
- エキサイトモバイルとセット利用で、音声SIM1枚につき月額220円割引(最大5枚まで適用)
オプションを利用する予定がある人にとっては、かなりお得な条件です。
レンタルと購入の比較
10Gbps対応ルーターはまだ高額なため、利用期間や用途に応じて判断しましょう。
- ルーターレンタル:月額550円
- 長期間利用する場合は購入の方が得になるケースもある
「お試しで契約する → レンタルで様子を見て、長期利用を決めたら購入」
といった使い分けが現実的です。
他社と比較:どんな人がbb.excite光10Gに向く?
10Gbps回線は各社から登場していますが、料金や安定性、サポート体制には大きな違いがあります。
その中でbb.excite光10Gは「低コストで縛りがない」という特徴を持ち、特定のユーザー層にとって魅力的な選択肢になります。
比較の軸
他社と比べるときは、以下のポイントを基準にすると分かりやすいです。
- 実測速度の安定性(下り/上りともに混雑耐性があるか)
- 遅延・ジッタ(ゲーミング用途では特に重要)
- 提供エリアの広さ(フレッツ系は全国対応、電力系は地域限定)
- サポートの充実度(トラブル対応や設定サポートの有無)
- 総コスト(月額料金+工事費+オプション費用)
bb.excite光10Gが向いている人
こうした比較の中で、特にbb.excite光10Gは次のような方に向いています。
- 初期費用や違約金を気にせず試したい人
- 配信や大容量通信をしたいがコストは抑えたい人
- ルーターなど宅内機材を自分で調整できる“自作派”
逆に、「手厚いサポートや訪問設定が欲しい」という方には、サポートが充実している電力系回線や専用ゲーミングプランの方が安心です。
地域特性も考慮
- 中部エリアでは「コミュファ光10G(ゲーミングカスタム)」のように、地域特化型の強力な競合があります。
- 一方、首都圏や関西圏では「フレッツ 光クロス」ベースのbb.excite光10Gが選びやすい傾向にあります。
さらに詳しい比較とオススメ10G回線は以下の記事でも紹介しています
【コスパ最強】YouTuber・ゲーム・ライブ配信者10Gbpsの最強光回線2選 – excite光10Gとコミュファ光10G(ゲーミングカスタム)

よくあるトラブルと解決策
10Gbps回線を契約したのに「思ったほど速くない」「配信が安定しない」という声は珍しくありません。
多くは宅内環境や設定の問題であり、順番に切り分けていけば改善できるケースがほとんどです。
Case1:夜だけ遅い
混雑時間帯に速度が極端に落ちる場合、接続方式や機材の古さが原因になっていることが多いです。
- PPPoE接続ではなくIPoE接続を利用しているか確認
- 古いルーターやスイッチを排除
- LANケーブルをCAT6A以上に更新
Case2:配信がコマ落ちする
配信の映像がカクついたりフレームが落ちるのは、上り回線や設定の影響です。
- 上り帯域を占有しているアプリやクラウド同期を一時停止
- OBSのキーフレーム間隔やビットレート設定を見直す
- PCのエンコーダ(NVENC/Quick Syncなど)を活用してCPU負荷を軽減
Case3:NATタイプが厳しい
オンラインゲームでマッチングできない、配信で接続制限が出るときはNATタイプが関係しています。
- UPnPを有効化して自動ポート開放を試す
- 手動でポートマッピング設定を行う
- 難しい場合は固定IPやIPv4アドオンの利用を検討
まとめ
ここまで、bb.excite光10Gをゲームや配信で本当に活かすためのポイントを整理してきました。
最後に、読者が今すぐ取り組めるアクションを簡単にまとめます。
今すぐできること
- 宅内のボトルネック(ONU→ルーター→配線→NIC)を棚卸しする
- 時間帯を分けて複数回計測し、実効速度を把握する
- 自分の用途(ゲーム/配信)に合った10G回線を選ぶ
さらに詳しくオススメの10G回線の比較を知りたい方はこちらもどうぞ:
【コスパ最強】YouTuber・ゲーム・ライブ配信者10Gbpsの最強光回線2選 – excite光10Gとコミュファ光10G(ゲーミングカスタム)

FAQ
Q:10Gbpsなのに1Gbps前後しか出ません。機材のどこを見直せばいいでしょうか?
A:大丈夫です。まずはルーター・LANケーブル・NICが10Gbps対応かを順番に確認しましょう。宅内機器の見直しが改善の目安になります。
Q:Wi-Fiだけで10Gbpsを体感できますか?
A:安心してください。Wi-Fi 6Eや7でも数Gbps級は出ますが、10Gbpsをフルに体感するのは有線接続が基本です。
Q:ゲームの遅延は“上り速度”も影響しますか?
A:はい。上りが不足すると配信やゲームの応答遅延につながります。上り帯域も先に確認するのが大事です。
Q:配信のドロップが多い時、OBS側でまず触るべき設定は?
A:大丈夫です。平均ビットレートとキーフレーム間隔を安定値に調整しましょう。エンコーダ設定の切り替えも改善の目安になります。
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